パートタイマー規程も重要です。 |
ご存知のように非正社員が増加の一途とたどっている労働市場の状況から考えると、パートタイマー等の非正社員向けの規程は、就業規則とは別途に作成された方がいいでしょう。
もちろん、全ての事業所に必要か? と問われれば、そんなことはない、となります。しかし、事業所によっては正社員よりも非正社員の比率の方が高い所もあります。また、人数は少ないにせよ、非正社員に重要な業務を任せている、といった場合もありますから、事業主側からの視点で考えれば、パートタイマー規程等の重要性は、今後ますます増すものと思われます。
よくある問題点 1)耳にされたことがあるかもしれませんが、場合によってはパートタイマー等に退職金を支払う義務がでてくることがあります。 一般的な事業主の考え方では、正社員はともかく、パートタイマー等の非正社員に対して退職金を支払う意思は乏しいでしょう。 非正社員を雇用しているメリットに人件費等の削減効果があるのですから当然です。 しかし、就業規則を含めた各種規定の不備によっては、支払い義務が生じる場合があります。 かりに一切想定していなかったとすれば、何のために正社員ではなく非正社員を雇用してきたのか? と、忸怩たる思いにかられることになりかねません。 就業規則のみ作成している、といった場合はその中で、明確にパートタイマー等非正社員に対しては退職金は支払わない、退職金支払いに関する条文から除外する、といった文言があるのか? ということを確認すべきです。 また、就業規則については、10人未満の事業場においては作成義務がありませんし、10人以上の事業場であっても未作成のところがあります。 この場合、定めていないのだから問題はない、と思われるかもしれませんが、かりに以前からの習慣で退職金を支払っていた、あるいは幾ばくかの慰労金を支給していた、といった事実があれば、経営状況の悪化を理由に「あなたからは支給しない」といった対応が問題となるケースもありえます。 従来はこういった対応で事なきを得た、といえるかもしれませんが、今後「訴訟社会になる可能性が高い」とされていますから、充分な予防措置を講じる必要性は、従前とは比較にならないほど高じています。 2)平成17年4月1日より個人情報保護法が全面施行されますが、同法で規定する従業員等は正社員のみではありません。 パートタイマー、アルバイトはもとより、契約社員、派遣社員等も同法でいう従業員等に該当します。そして、これら正社員と比較すると会社に対する忠誠心が希薄な(もちろん例外もあります。あくまでも一般論です。)非正社員等が情報を漏洩等させた場合でも、会社に対する責任は発生します。 それは同法による行政規制にとどまらず、民事上の責任が生じることもありえます。 ですから、パートタイマー規程等によって、事前の注意を促す、故意の漏洩等といった内面的な部分に対する抑止効果をもたらす意味でも、パートタイマー規程等は一定の効果を発揮するでしょう。 当然ですが、規程イコール問題の撲滅とはいえないまでも、きちんとした足かせを嵌めておくことは重要なことです。 また、パートタイマー規程等を作成、周知させることで、そういった非正社員に対して事業主は何を求めているのか? どれほどの重要な戦力と考えているのか? といったことを示すことも出来ます。 きっちりとした対応をすることで、今まで以上に業績がアップすれば、労使にとって十分な効能があるといえるのではないでしょうか? パートタイマー規程は重要になってきます。 |
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