キャリア・コンサルタント |
キャリア・コンサルタントの田中です。 でも、キャリア・コンサルタントと聞いても、ピンとこない方が多いでしょう? そこで、ごくごく簡単に説明してみようと思います。 日本における歴史はまだ浅いですが、米国では19世紀末から20世紀初頭にその原型が提唱され、今日では政府の政策としても組み込まれています。 もっとも、わが国においても職業指導として、1914年に紹介されてはいますが、キャリア・カウンセリングとして世に広まったのはバブル経済崩壊以降です。 現在では冷戦時代の東側諸国にも広まっています。 キャリア・コンサルタントが日本において急激に普及し始めている最大の理由は【就職難】であると考えられています。 バブル崩壊前まで、日本は年功賃金・企業内組合・終身雇用が当たり前の時代でした。また、その御旗の元で「ジャパン・アズ・ナンバーワン」とまで諸外国から賞賛され、まさに我が世の春を謳歌していました。 しかし、90年代初頭にバブルが崩壊してからというもの、長い低迷期に迷い込み、いまだに脱却できたとはいえない状態です。 そこで企業側としても何らかの手を打つ。それが雇用形態の多様化・就業形態の多様化へと繋がっていったわけです。 けれども、その実質はリストラを筆頭にした雇用者へのしわ寄せが大きかったことも否めません。その影響で過労死、過労自殺といった深刻な事態も招いています。 ですが、経済活動といったマクロ的な視点から見ると、とても以前のような状態には戻れない。グローバルな観点に立脚すれば、そうならざるを得ない。 国策としてはそんな所でしょう。そこで、よりスムーズに転職等を行えるように、という所に着眼し、行政的に、そういった停滞している労働市場を活性化させるひとつの方策として注目されたのが「キャリア・コンサルティング」というわけです。 そしてそれを実行するために必要なコンサルティング能力、カウンセラー能力を備えた者が、「キャリア・コンサルタント」として認定されているのです。 それでは、企業・個人にとってキャリア・コンサルタントが果たす役割をまとめてみましょう。ただし、これが全てではないことは考慮してください。時とともに、その役割は常に変化するからです。 |
企業 | 個人(指示するのではなく、支援することがポイントです) |
・組織活性化のための人事戦略の策定 ・人材の育成 ・職場内の人材教育 ・リストラ社員の再就職支援 |
・初めての就職 ・キャリアアップ ・天職探し ・リストラ対策 ・再就職の支援 ・仕事の悩みの解決を支援する ・資格取得へ向けてのアドバイス |
今後、企業が、そして一個人が専属のキャリア・コンサルタントを必要とする時代がやってくる公算は高いのではないでしょうか。 ※ ただし、カウンセラーとして心理学の授業、傾聴などの訓練も受けてはいますが、キャリア・コンサルタントは心理学者ではありません。あくまでも、相談者の話に耳を傾け、それを元にした支援を行います。心理学者のように相談者の深層心理にまで入り込むことはありませんし、そういった行為はキャリア・コンサルタントとしての役割の範疇を超えている、ということを付け加えておきます。 |
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